嵐の国立競技場ライブは、2008年から2013年まで6年連続で開催された、日本の音楽ライブ史に残る大きな記録だ。なかでも2012年の「ARASHI アラフェス NATIONAL STADIUM 2012」は、ファンのリクエストを中心にセットリストを構成した特別な公演として、現在も高い人気を集めている。
そして2026年11月6日現在、嵐は5月31日の東京ドーム公演をもってグループ活動を終了。デビュー記念日の11月3日には、ラストツアーを収録したBlu-ray・DVD「ARASHI LIVE TOUR 2026『We are ARASHI』」が発売された。旧国立競技場での歴史、新国立競技場での2020年公演、そして2026年の最後のステージを整理すると、嵐と国立競技場の関係がより明確に見えてくる。
【歴代公演】嵐の国立競技場ライブは6年連続・全15公演

嵐が国立競技場で初めて単独ライブを開催したのは2008年。会場は現在のMUFGスタジアムではなく、建て替え前の国立霞ヶ丘競技場だった。
2008年から2013年まで、嵐は毎年この会場で公演を実施した。6年間の有観客公演は合計15公演。2019年のスポーツニッポンの報道でも、旧国立競技場で2008年から13年まで6年連続で計15公演を行った実績が紹介されている。
この記録を特別なものにしたのは、単に公演回数が多かったことだけではない。10周年記念ツアー、アルバムを軸にしたツアー、ファン参加型のアラフェスと、毎年異なるテーマを持ったステージを作り続けた点にある。
歴代公演を年代順に整理すると、次のようになる。
| 開催年 | 公演名・日程 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 2008年 | ARASHI AROUND ASIA 2008(9月5・6日) | 国立競技場での初単独公演 |
| 2009年 | ARASHI Anniversary Tour 5×10(8月28~30日) | デビュー10周年記念ツアー |
| 2010年 | ARASHI 10-11 TOUR「Scene」~君と僕の見ている風景~(8月21・22日、9月3・4日) | 国立競技場で4公演を開催 |
| 2011年 | ARASHI LIVE TOUR Beautiful World(9月3・4日) | 台風の影響で日程変更も発生 |
| 2012年 | ARASHI アラフェス NATIONAL STADIUM 2012(9月20・21日) | ファンリクエストを中心とした公演 |
| 2013年 | ARASHI アラフェス'13 NATIONAL STADIUM 2013(9月21・22日) | 旧国立競技場での最後の開催年 |
| 2020年 | アラフェス2020 at 国立競技場(11月3日) | 新国立競技場からの無観客配信ライブ |
| 2026年 | ARASHI LIVE TOUR 2026「We are ARASHI」(5月31日) | 東京ドームでグループ活動最後の公演 |
特に2012年は、国立競技場での公演が5年目を迎えた節目だった。翌2013年もアラフェスが開催され、旧国立競技場での嵐の歴史は6年間にわたって続いた。
なお、2011年の公演では台風12号の影響で当初の予定が変更され、9月2日の公演が延期となった。天候に左右される屋外スタジアムならではの出来事も、当時の公演史の一部となっている。
2012年の公演内容や開催経緯は、Storm Labelsの公式作品情報や当時の音楽報道でも確認できる。
【ARAFES NATIONAL STADIUM 2012】アラフェスが特別視される理由
嵐の国立競技場ライブを語るうえで、外せない作品が「ARASHI アラフェス NATIONAL STADIUM 2012」だ。
2012年9月20日・21日に開催されたこの公演は、それまでの一般的なコンサートツアーとは異なる発想で企画された。最大の特徴は、嵐がこれまで発表してきたシングル曲、カップリング曲、アルバム収録曲など、全240曲を対象にファンからリクエストを募ったことだ。
つまり、アーティスト側が一方的に披露曲を決めるのではなく、ファンの希望をセットリストに反映する仕組みを取り入れたのである。
ファンと一緒に作り上げたセットリストアラフェス2012では、「Happiness」「五里霧中」「Love so sweet」「truth」「A・RA・SHI」など、嵐を代表する楽曲が披露された。
加えて、相葉雅紀の「Friendship」、松本潤の「Shake it !」、櫻井翔の「T.A.B.O.O」、二宮和也の「Gimmick Game」、大野智の「Rain」といったソロパフォーマンスも収録されている。
グループとしての一体感だけでなく、5人それぞれの個性を楽しめる構成だったことも、作品の魅力だ。
Storm Labelsの公式ディスコグラフィーによると、映像作品は2012年12月26日に2枚組DVDとして発売された。収録内容には9月20日・21日の公演が含まれ、初回プレス仕様には92ページの歌詞ブックレットも付属していた。
公式YouTubeのライブ動画も人気「ARAFES NATIONAL STADIUM 2012」は、2020年4月に嵐の公式YouTubeチャンネルでもライブ映像が公開された。
当時、新型コロナウイルスの感染拡大によって予定されていた公演やイベントが延期・中止となるなか、自宅でも楽しめる過去のライブ映像として公開されたことが話題になった。
公式YouTubeの映像は2時間を超える長尺で、当時のセットリストやステージ演出を振り返ることができる。映像検索で見かける「ARASHI - ARAFES NATIONAL STADIUM 2012」というタイトルが、この作品に当たる。
加えて、2024年11月3日には2枚組Blu-rayも発売されている。こちらは日本語字幕付きで、DISC1・DISC2に分けて公演内容を収録した公式商品だ。
動画で雰囲気を楽しみたい人には公式YouTube、曲順や公演全体を作品として手元に残したい人にはBlu-rayという選び方ができる。
【嵐と国立競技場の公演の経緯】旧国立から新国立へ
嵐が国立競技場で長く公演を続けられた背景には、会場そのものの歴史的な転換がある。
旧国立競技場は、1964年の東京オリンピックでも使用された施設だった。しかし、老朽化や2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた整備計画などを背景に、建て替えが決定。旧施設は2014年に解体された。
そのため、嵐にとって2012年と2013年のアラフェスは、旧国立競技場で開催できる残り少ない機会でもあった。2012年の公演では、会場改修によって数年間ライブができなくなることを見据え、ファンへの感謝を込めたリクエスト型のステージが企画された。
2020年には生まれ変わった国立競技場へ2019年11月に新しい国立競技場が竣工すると、嵐は2020年に再びこの場所でアラフェスを開催することを発表した。
しかし、2020年5月に予定されていた公演は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期。最終的には11月3日のデビュー記念日に、無観客の配信ライブとして実施された。
「アラフェス2020 at 国立競技場」は、建て替え後の国立競技場から届けられたアーティスト初の単独公演としても記録されている。
Storm Labelsの公式作品情報では、全41曲を収録。高さ40メートルのウォーターキャノン、約2,500発の花火、約5万個の風船、AR技術を使った映像演出など、配信ならではの大規模なステージが紹介されている。
2020年のアラフェスは、旧国立競技場でファンと積み重ねたライブの記憶を、新しい施設へ引き継ぐ公演でもあった。
2026年現在の国立競技場はMUFGスタジアム2026年1月1日から、現在の国立競技場には「MUFGスタジアム」という呼称が導入された。三菱UFJフィナンシャル・グループと運営会社のジャパンナショナルスタジアム・エンターテイメントによるネーミングライツ契約に基づくものだ。
契約期間は2026年1月1日から2030年12月31日までの5年間。略称は「MUFG国立」とされている。
ただし、正式名称そのものが変更されたわけではない。競技団体などの規定に従う場合には、引き続き「国立競技場」と呼ばれる。
したがって、2026年現在の国立競技場と嵐の過去の公演を調べる場合は、旧国立競技場、新国立競技場、MUFGスタジアムという名称の違いを理解しておくと混乱しにくい。
旧施設の解体と新施設の竣工については日本スポーツ振興センター、2026年の新呼称についてはMUFGスタジアムの運営会社がそれぞれ公表している。
【2026年最新】嵐の5月31日ラストライブと映像作品発売
2026年の嵐を振り返るうえで、最も大きな出来事となったのが「ARASHI LIVE TOUR 2026『We are ARASHI』」だ。
嵐は2025年5月6日、ファンクラブ会員向けの動画で活動再開とコンサートツアーの開催に向けた準備を発表した。同時に、このツアーをもって嵐としての活動を終了することも伝えた。
約4年半の活動休止を経て、5人が再び集まる決断をした背景には、これまで支えてきたファンに直接感謝を伝え、ステージでパフォーマンスを届けたいという思いがあった。
5大ドームを巡った最後のツアーラストツアーは2026年3月13日の北海道公演からスタート。東京、愛知、福岡、大阪を巡り、5月31日の東京ドーム公演で千秋楽を迎えた。
重要なのは、5月31日のラストライブの会場が国立競技場ではなく、東京ドームだったという点だ。長年の国立競技場公演のイメージから、最後のステージも国立競技場だったと誤解されることがあるが、実際の会場は東京ドームである。
この最終公演をもって、嵐としてのグループ活動は終了した。活動休止前の最後の時期には、コロナ禍によってファンの前でパフォーマンスを届けられなかった。その時間を経て、最後に直接ファンと向き合うステージを実現したことに、2026年ツアーの大きな意味があった。
11月3日、デビュー記念日にラストライブ映像を発売2026年11月3日、嵐のデビュー記念日に発売されたのが、Blu-ray・DVD「ARASHI LIVE TOUR 2026『We are ARASHI』」だ。
Storm Labelsの公式商品情報によると、2026年5月31日の東京ドームで行われたツアーファイナルの模様を収録。ライブ本編の収録時間は約205分となっている。
商品は大きく分けて、ファンクラブ会員限定盤と通常盤の2種類だ。
ファンクラブ会員限定盤は3枚組Blu-rayまたは5枚組DVDで、価格は各8,000円(税込)。ライブ本編のほか、2025年5月の活動再開発表からツアーファイナルまでを記録した約119分のメイキング映像「ARASHI Behind the scenes 2025-2026」を収録している。
加えて、メンバーの誕生日回をまとめた約199分の「嵐 Movie」、各メンバーが思いを語る約53分の「ARASHI Commentary」も特典として収録されている。
通常盤はBlu-rayまたは2枚組DVDで、価格は各5,500円(税込)。約205分のライブ本編に加え、24ページのライブフォトブックレットが付属する。
2026年11月6日現在、ファンクラブ会員限定盤の購入申込期間は終了している。一方、通常盤はファンクラブ会員以外も購入でき、申込期間は2027年3月31日まで。販売はファミクラストアオンライン限定で、一般の音楽ソフト取扱店や通常のECショップでの取り扱いはない。
11月3日には「A・RA・SHI」のライブ映像も公開映像作品の発売日には、嵐の公式SNSでもラストライブの「A・RA・SHI」のパフォーマンス映像が公開された。
THE FIRST TIMESの2026年11月3日付報道によると、映像には松本潤が観客に呼びかけ、会場から「嵐ー!」と応える場面や、櫻井翔のラップに観客が声を重ねる様子が収められている。
デビュー曲を最後のライブの記録として公開したことは、11月3日という記念日とも重なる象徴的な出来事だった。
12月にはPrime Videoでも関連映像を配信予定2026年の映像展開は、Blu-ray・DVDだけでは終わらない。
2026年9月に発表されたPrime Videoの配信計画では、12月15日からドキュメンタリーフィルム「5 - 嵐という時間 -」が世界独占配信される予定だ。総監督は映画監督の是枝裕和。活動休止から約6年を経て開催されたラストツアーの裏側や、5人がグループの活動を締めくくるまでの姿を追う作品となる。
また、12月21日には「ARASHI LIVE TOUR 2026『We are ARASHI -Prime Video Edition-』」の配信も予定されている。こちらは、これまで嵐のライブ演出を担ってきた松本潤が編集を手がけた特別版だ。
加えて、過去のライブアーカイブ映像9作品も9月15日から順次配信が始まっている。2026年11月現在、嵐の歴代ライブを映像で振り返る環境は、Blu-ray・DVDと配信の両面で広がっている。
これらの発売・配信情報はStorm Labelsの公式商品ページ、テレビ朝日やAV Watchの報道で確認できる。
【プロの結論】嵐の国立競技場ライブ映像は何から見るべきか
嵐の国立競技場ライブを理解するには、単に有名な公演を順番に見るだけでは不十分だ。時代ごとの会場環境と、ライブが持っていた目的を区別すると、作品ごとの意味がはっきりする。
目的別に選ぶ3つの代表的な映像1. 嵐の国立競技場ライブの原点を知りたい人
まずは2008年の「ARASHI AROUND ASIA 2008 in TOKYO」から2011年の「Beautiful World」までを振り返りたい。6年連続公演の前半に当たり、国立競技場が嵐の大規模ライブを象徴する会場になっていく過程を追える。
2. 嵐らしいファン参加型ライブを見たい人
おすすめは「ARASHI アラフェス NATIONAL STADIUM 2012」だ。240曲を対象としたリクエスト企画、幅広い楽曲構成、5人それぞれのソロパフォーマンスが詰まっている。嵐とファンが一緒にライブを作るというアラフェスの特徴を理解するうえで、代表的な作品となる。
3. 嵐の最後のステージを見届けたい人
2026年5月31日の東京ドーム公演を収録した「We are ARASHI」が中心となる。通常盤ならライブ本編を約205分で楽しめる。活動再開から最後の公演までの過程も知りたい場合は、ファンクラブ限定盤の特典映像や12月15日配信予定のドキュメンタリーが注目される。
ネット検索で間違えやすい3つのポイント最初に、2012年と2020年のアラフェスは同じ会場ではない。2012年は建て替え前の旧国立競技場、2020年は新国立競技場で開催された。
続いて、2020年のアラフェスは有観客公演ではなく、無観客の配信ライブだった。過去の国立公演の写真や映像と混同すると、当日の開催形態を誤解しやすい。
最後に、2026年5月31日のラストライブは国立競技場ではなく東京ドームで行われた。嵐の国立競技場での歴史と、グループ活動最後の日の記録は、別々の出来事として整理する必要がある。
この3点を押さえておけば、歴代ライブの映像検索や商品選びで、作品を取り違える可能性は大きく下がる。
【嵐の国立競技場ライブ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:嵐は国立競技場で何回ライブを開催しましたか?
A1:2008年から2013年までの6年間に、旧国立競技場で計15公演を開催しました。また、2020年には建て替え後の新国立競技場で、無観客の配信ライブ「アラフェス2020 at 国立競技場」を開催しています。
Q2:ARAFES NATIONAL STADIUM 2012のライブ動画はどこで見られますか?
A2:嵐の公式YouTubeチャンネルで2020年4月にライブ映像が公開されました。また、2012年発売のDVDに加え、2024年11月3日発売の2枚組Blu-rayもあります。公式チャンネルの公開状況や商品情報を確認するとよいでしょう。
Q3:嵐のラストライブは国立競技場で開催されたのですか?
A3:いいえ。2026年5月31日のラストライブは東京ドームで開催されました。公演名は「ARASHI LIVE TOUR 2026『We are ARASHI』」で、この公演をもって嵐としてのグループ活動が終了しました。
Q4:嵐のラストライブ映像作品はいつ発売されましたか?
A4:2026年11月3日、デビュー記念日にBlu-ray・DVDが発売されました。通常盤はBlu-rayと2枚組DVDがあり、ファンクラブ会員以外も購入できます。通常盤の申込期間は2027年3月31日までです。
嵐と国立競技場の歴史は、2008年の初公演から2013年の旧国立競技場での最後の公演まで、6年連続15公演という記録に集約される。その中心にあるのが、ファンのリクエストを取り入れた「ARASHI アラフェス NATIONAL STADIUM 2012」だ。
2020年には新国立競技場で無観客配信のアラフェスを実現し、2026年には5大ドームツアーを経て、5月31日の東京ドーム公演でグループ活動に幕を下ろした。
11月3日のデビュー記念日に発売されたラストライブ映像作品は、嵐の最後のステージを記録した新たな作品となった。さらに12月にはPrime Videoでドキュメンタリーと特別編集版の配信も予定されている。
旧国立競技場、新国立競技場、そして東京ドーム。それぞれの会場で生まれた記録を分けて振り返ることが、嵐のライブ史を正しく理解するための鍵となる。2026年以降も、公式映像作品を通じて、5人が築き上げたステージの記憶は受け継がれていく。