2026年シーズンを終えた横浜DeNAベイスターズの筒香嘉智は、99試合出場、打数339、安打88、本塁打20、打点49、打率.260を記録した。メジャーリーグ挑戦を経て2024年に古巣へ復帰した筒香は、2025年の20本塁打に続き、2026年も20本塁打をマーク。日本球界で培った長打力を改めて示している。
一方、2016年には打率.322、44本塁打、110打点という圧倒的な数字を残し、セ・リーグの本塁打王と打点王を同時に獲得した。現在の打撃は全盛期と比べてどう変化したのか。DeNA復帰後の成績、MLB時代のYoshi Tsutsugoとしての記録、年度別・通算成績を整理し、2026年時点の打者としての実力を読み解く。
2026年の筒香嘉智は、横浜DeNAベイスターズで99試合に出場した。
日本野球機構(NPB)の個人年度別成績によると、シーズン終了時点の打撃成績は以下のとおりだ。
筒香嘉智|2026年シーズン成績
打率.260
本塁打20本
安打88本
打点49点
試合
99
打数
339
打席
398
盗塁
0
出塁率
.364
OPS
.848
出典:日本野球機構・横浜DeNAベイスターズ公式選手成績
1.打率.260は復帰後の改善を示す数字
2024年の打率は.188、2025年は.228だった。2026年には.260まで上昇しており、安打を生み出す能力という点では復調が見られる。
88安打という数字も、99試合の出場を考慮すれば一定の存在感を示す。
2.20本塁打で長打力を維持
2026年は339打数で20本塁打を記録した。
本塁打数だけを見ると2025年と同じだが、2025年は224打数で20本塁打だった。つまり、2026年は前年より多くの打数を必要とした計算になる。
1本塁打に必要な打数を比較すると、2025年の約11.2打数に対して2026年は約17.0打数だ。
本塁打を量産する頻度には変化があるものの、年間20本を記録できる長打力は健在だ。
3.出塁率.364とOPS.848にも注目
2026年の出塁率は.364。四球も55個選んでおり、安打だけでなく、打席での選球によって出塁機会を作っている。
長打率.484と合わせたOPSは.848だった。
打率だけで評価すると見落としやすいが、出塁と長打の両面でチームに貢献している点も2026年の特徴だ。
【DeNA復帰後の成績】2024年から2026年までの変化を比較
筒香嘉智は2019年シーズン終了後、ポスティングシステムを利用してMLBへ挑戦した。
その後、複数の球団やマイナーリーグを経験し、2024年に横浜DeNAベイスターズへ復帰。日本のファンにとっては、再び背番号25の姿を横浜スタジアムで見られることになった。
ただし、復帰直後から以前と同じ成績を残したわけではない。
2024年:復帰戦で劇的な逆転3ラン2024年5月6日の東京ヤクルトスワローズ戦は、筒香のDeNA復帰を象徴する試合となった。
この試合では6番・左翼で先発出場。第3打席で復帰後初安打となる二塁打を放つと、8回には右中間スタンドへ逆転3ランを打ち込んだ。
NPB公式の試合関連記事でも、復帰初戦の劇的な本塁打が取り上げられている。
しかし、シーズン全体の成績は57試合、打率.188、7本塁打、23打点だった。復帰時の鮮烈な活躍と、シーズンを通じた数字には差があった。
2025年:20本塁打まで回復2025年は75試合に出場し、打率.228、20本塁打、43打点を記録した。
特に注目されたのはシーズン終盤の巻き返しだ。
スポーツナビの選手紹介によると、打撃不振で2度の登録抹消を経験したものの、8月の一軍復帰後は33試合で14本塁打を記録。クライマックスシリーズ初戦でも2本塁打を含む4安打3打点の活躍を見せた。
シーズン全体では打率.228と苦しんだ一方、短期間で14本塁打を放った事実は、長打力が失われていないことを示している。
2026年:打率が上昇し、2年連続20本塁打2026年は99試合で打率.260、20本塁打、49打点となった。
前年と比較すると、打率は.032ポイント上昇し、打点も6増加している。
一方、本塁打は同じ20本。出塁率は.327から.364へ改善したものの、長打率は.549から.484へ低下した。
つまり、2026年は前年より安定して出塁する一方、長打による打撃成績の上積みはやや落ち着いたシーズンだった。
| 年度 | 試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 |
|---|---|---|---|---|
| 2024年 | 57 | .188 | 7 | 23 |
| 2025年 | 75 | .228 | 20 | 43 |
| 2026年 | 99 | .260 | 20 | 49 |
復帰後の3年間を見ると、打率と打点は着実に改善している。特に2026年は出場試合数も増えており、DeNAの打線における存在感を取り戻している。
【年度別・通算成績一覧】筒香嘉智のプロ入りから2026年まで
筒香嘉智のキャリアを振り返ると、2014年から2019年にかけて打撃成績を大きく伸ばし、2016年にキャリアの頂点ともいえる成績を残した。
2019年までのDeNA時代、2020年から2022年のMLB時代、2024年以降のDeNA復帰後という3つの時期に分けると、成績の変化が分かりやすい。
以下はNPB公式年度別成績とMLB公式系統計データを整理した一覧だ。MLBの数字はメジャーリーグ公式戦のみで、マイナーリーグの成績は含まない。
筒香嘉智の年度別打撃成績注:2021年のMLB成績はレイズ、ドジャース、パイレーツの3球団合計。NPB通算とMLB通算は別々に集計。盗塁はNPB通算5、MLB通算0。
年度別成績から分かるキャリアの転換点2010~2013年:プロ入りと成長期
2009年ドラフト1位で横浜ベイスターズに入団。2010年にプロ初出場を果たした。
2012年には108試合に出場して10本塁打を記録したが、打率は.218。2013年は出場機会が23試合に減少するなど、まだ安定した成績を残せていなかった。
2014~2015年:中軸打者への成長
2014年には打率.300、22本塁打、77打点を記録。
2015年には打率.317、157安打、24本塁打、93打点とさらに成績を伸ばした。ベストナインにも選ばれ、リーグを代表する強打者としての評価を高めていった。
2016~2019年:NPBを代表する長距離打者
2016年の44本塁打、110打点を筆頭に、2017年は28本塁打、2018年は38本塁打、2019年は29本塁打を記録。
4年連続で安定した長打力を発揮し、DeNA打線の中心選手として活躍した。
2020~2022年:MLB挑戦
レイズを皮切りにドジャース、パイレーツでプレー。メジャーリーグの投手との対戦を経験した。
2024~2026年:DeNA復帰と再構築
2024年に日本球界へ復帰。復帰直後の苦戦を乗り越え、2025年、2026年は2年連続20本塁打を記録した。
この経歴を見ると、筒香のキャリアは単純な右肩上がりではない。国内での全盛期、海外挑戦、古巣での再出発という大きな変化を経験している。
【2016年本塁打王・打点王】筒香嘉智の全盛期と2026年を比較
筒香嘉智のキャリアを語るうえで、2016年は欠かせないシーズンだ。
この年、筒香はセ・リーグの本塁打王と打点王を同時に獲得した。
NPB公式の2016年度リーグリーダーズによると、本塁打44本、打点110はいずれもリーグ1位。打率も.322でリーグ3位に入った。
2016年の打撃成績が突出していた理由2016年の成績を改めて整理すると、次のようになる。
- 試合数:133試合
- 打数:469
- 安打:151
- 打率:.322
- 本塁打:44
- 打点:110
- 出塁率:.430
- 長打率:.680
- OPS:1.110
特に注目したいのは、長打率.680とOPS1.110だ。
単に本塁打が多かっただけではなく、二塁打や三塁打を含めた長打全体で相手投手に大きなプレッシャーを与えていた。
また、四球も87個を選んでおり、出塁能力も非常に高かった。
なお、2016年は三冠王ではない。打率は坂本勇人の.344、鈴木誠也の.335に次ぐ3位であり、本塁打と打点の2冠を獲得したシーズンである。
2018年も見逃せない全盛期の一つ2016年だけが筒香のピークだったわけではない。
2018年には38本塁打、89打点、打率.295を記録し、長打率は.596、OPSは.989だった。
2017年も28本塁打、94打点を残しており、2016年以降も複数年にわたって高い打撃水準を維持していた。
2016年と2026年の比較| 比較項目 | 2016年 | 2026年 |
|---|---|---|
| 試合 | 133 | 99 |
| 打数 | 469 | 339 |
| 安打 | 151 | 88 |
| 打率 | .322 | .260 |
| 本塁打 | 44 | 20 |
| 打点 | 110 | 49 |
| 出塁率 | .430 | .364 |
| 長打率 | .680 | .484 |
| OPS | 1.110 | .848 |
両シーズンを比較すると、打率は.062ポイント、本塁打は24本、打点は61点の差がある。
ただし、2016年は133試合、2026年は99試合の出場であり、単純な数字だけで打撃能力の変化を断定するのは適切ではない。
そこで注目したいのが、本塁打を打つ頻度だ。
2016年は約10.7打数に1本塁打だったのに対し、2026年は約17.0打数に1本塁打となっている。
2026年の筒香は、全盛期と同じペースで本塁打を量産しているわけではない。
それでも20本塁打を記録し、打率.260まで回復していることは評価できる。
現在の筒香を理解するには、2016年の44本塁打だけを基準にするのではなく、出場機会、打率、出塁率、長打率を合わせて見ることが大切だ。
【MLB時代の成績】Yoshi Tsutsugoとして挑戦したメジャーリーグ
筒香嘉智は2019年シーズン終了後、ポスティングシステムを利用してタンパベイ・レイズと契約した。
MLBでは「Yoshi Tsutsugo」の登録名でプレー。日本で本塁打王・打点王を獲得した左打者が、世界最高峰の野球環境に挑戦することになった。
しかし、MLBでの成績はNPB時代とは大きく異なるものだった。
MLB年度別成績MLB公式系のBaseball Savantに掲載された打撃データを整理すると、次のとおりだ。
| 年度 | 所属球団 | 試合 | 打数 | 安打 | 打率 | 本塁打 | 打点 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2020 | レイズ | 51 | 157 | 31 | .197 | 8 | 24 |
| 2021 | 3球団 | 81 | 230 | 50 | .217 | 8 | 32 |
| 2022 | パイレーツ | 50 | 170 | 29 | .171 | 2 | 19 |
| 通算 | MLB | 132 | 557 | 110 | .197 | 18 | 75 |
2021年はレイズ、ドジャース、パイレーツの3球団でプレーした。
パイレーツでは43試合に出場し、打率.268、8本塁打、25打点を記録。MLB挑戦の中では比較的良い数字を残した時期だった。
一方、2022年は打率.171、2本塁打と苦戦した。
MLB通算では132試合、557打数、110安打、18本塁打、75打点、打率.197、OPS.630という結果になった。
なぜ日本での成績をMLBで再現できなかったのかMLB挑戦で直面した課題として、投手の球質や球速、打撃環境への適応が挙げられる。
NPBでの筒香は、ボールを見極めながら長打を生み出す打者だった。しかし、MLBでは投手との対戦環境が変わり、従来の打撃スタイルをそのまま結果につなげることは簡単ではなかった。
また、NPB公式が2024年の復帰を振り返った記事では、米国で腰痛や打撃不振に苦しみ、複数球団を渡り歩いた経緯も紹介されている。
MLB挑戦は失敗だけで評価できないMLB通算打率.197という数字だけを見れば、日本時代の実績を考えると物足りなさは残る。
しかし、レイズ、ドジャース、パイレーツに加え、マイナーリーグや米独立リーグも経験したことは、選手として大きな転換点になった。
2023年には独立リーグのスタテンアイランドやレンジャーズ傘下のマイナーリーグ、2023~2024年にはジャイアンツ傘下のマイナーリーグでもプレーした。
最終的に2024年にDeNAへ戻ったことを考えれば、MLB時代は単なる成績の低迷期ではなく、選手としてのキャリアを再構築するための時間でもあった。
【プロフィール・経歴】筒香嘉智はどんな野球選手なのか
筒香嘉智(つつごう・よしとも)
横浜DeNAベイスターズ・背番号25
- 生年月日:1991年11月26日
- 出身地:和歌山県橋本市
- 年齢:34歳(2026年11月6日時点)
- 身長・体重:185cm・97kg
- 投打:右投左打
- ポジション:内野手
- 出身高校:横浜高校
- ドラフト:2009年1位
筒香は横浜高校出身で、2009年のドラフト会議で横浜ベイスターズから1位指名を受けた。
2010年にプロ入り後、若手時代を経て2014年から打撃成績を大きく伸ばした。
2015年から2017年には3年連続でベストナインに選出され、2016年には本塁打王と打点王を獲得。チームを代表する打者として定着した。
2019年までDeNAでプレーした後、MLBに挑戦。2024年に古巣へ戻り、再び横浜のファンの前でプレーすることになった。
筒香嘉智と関係する球団・キャリアの相関| 関係する球団・組織 | 時期 | 主な関係・実績 |
|---|---|---|
| 横浜高校 | 高校時代 | 高校野球で活躍 |
| 横浜・DeNA | 2010~2019年 | NPBで主力打者に成長 |
| タンパベイ・レイズ | 2020~2021年 | MLB挑戦のスタート |
| ロサンゼルス・ドジャース | 2021年 | MLBでプレー |
| ピッツバーグ・パイレーツ | 2021~2022年 | MLBでプレー |
| ブルージェイズ傘下 | 2022年 | マイナー契約 |
| テキサス・レンジャーズ傘下 | 2023年 | マイナー契約 |
| サンフランシスコ・ジャイアンツ傘下 | 2023~2024年 | マイナー契約 |
| 横浜DeNAベイスターズ | 2024年~ | 日本球界に復帰 |
2026年の成績を評価する際には、次の3点が重要になる。
- 打率の回復: 2024年の.188、2025年の.228から.260まで改善した。
- 長打力の維持: 2年連続で20本塁打を記録した。
- 全盛期との違い: 2016年の44本塁打、OPS1.110には届かず、本塁打を生み出す頻度も低下している。
特に、2026年は出塁率.364という数字が示すように、安打と四球を組み合わせて出塁する力が見られる。
一方、長打率.484は2016年の.680と比較すると大きな差がある。
したがって、現在の筒香は「全盛期の完全復活」というよりも、長年の経験を生かしながら打撃の形を再構築している段階と見るのが妥当だ。
【筒香嘉智の成績】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:筒香嘉智の2026年の成績は?
A1:2026年シーズンは99試合に出場し、打数339、安打88、打率.260、本塁打20、打点49、盗塁0を記録した。OPSは.848、出塁率は.364だった。
Q2:筒香嘉智は2016年に何本塁打を打った?
A2:2016年は44本塁打を記録した。110打点と合わせてセ・リーグの本塁打王・打点王の2冠を獲得している。打率も.322でリーグ3位だった。
Q3:筒香嘉智のNPB通算成績は?
A3:2026年シーズン終了時点で、1,199試合、4,138打数、1,144安打、252本塁打、728打点、打率.276となっている。
Q4:筒香嘉智のMLB時代の成績は?
A4:MLB通算132試合、557打数、110安打、18本塁打、75打点、打率.197、OPS.630。2020年から2022年までレイズ、ドジャース、パイレーツなどでプレーした。
Q5:筒香嘉智はいつDeNAに復帰した?
A5:2024年に横浜DeNAベイスターズへ復帰した。2024年5月6日のヤクルト戦が一軍復帰戦で、8回に逆転3ランを放った。
Q6:筒香嘉智は全盛期の成績を取り戻した?
A6:2026年は打率.260、20本塁打まで回復したが、2016年の打率.322、44本塁打、110打点には届いていない。長打力は維持しているものの、全盛期と同水準に戻ったとはいえない。
筒香嘉智の2026年成績は、打率.260、88安打、20本塁打、49打点だった。
2016年の本塁打王・打点王獲得という輝かしい実績と比較すると、数字の上では差がある。しかし、MLB挑戦とDeNA復帰を経て、2025年、2026年と2年連続20本塁打を記録したことには意味がある。
特に注目したいのは、復帰後の打率が.188から.228、そして.260へと上昇している点だ。
一方で、2026年の本塁打ペースや長打率は2016年の全盛期には及ばない。今後の評価では、本塁打数だけでなく、出塁率、長打率、OPS、出場試合数を総合的に見る必要がある。
筒香はNPB通算252本塁打、728打点を誇る実績十分の打者だ。MLBでの経験を経て古巣に戻り、34歳を迎えた2026年も20本塁打を記録した。
2016年の44本塁打という過去の栄光だけではなく、2026年に残した20本塁打と打率.260という現在の数字にも目を向けたい。
DeNAの背番号25が、今後どのような打撃成績を積み重ねていくのか。2027年以降も、そのバットから目が離せない。